「群盲象を評す」
何人か目の見えない人たちが初めて大きな象に触れたとき、同じ象なのに口々に違う感想を言ったという話です。インドの古い寓話だそうです。
ある男は象の大きな足に触れながら「象は大きな木だ」と言い、
ある男は象の長い鼻に触れながら「象は長いホースだ」と言い、
また別の男は象のお腹あたりに触れながら「象は大きな壁だ」と言いました。
お互い、自分の触れている部位しかわかりませんから、他の男たちの言っていることが理解できません。象の足しか触れていない男にとっては象というのは大きな木なのです。ちがう機会に、象の別の部位に触れるまでは。
だから、自分と違うもののとらえ方や考え方をする人が家族や友人や会社にいても、それが理由で相手を頭ごなしに否定したり、非難したりしてはいけない。同じ方向に向かって、全く同じものを見ていると思い込んでいるのは自分なのかもしれない。
相手は今は「象」の違う部位に触れているんだろうなぁ~、くらいな感じで少し相手との距離を設けて、相手がいまいる立場を想像するくらいの余裕を持ちたいものです。(私自身が「なんでこのことが分からないのよ!」とカッカとしてしまうことがあるので、今日のテーマを選んだと思います)
とりあえず、相手の言いたいこと(象の感想)を聞けばよいだけです。なるべくオープンマインドで。ここがちょっと難しいですが、なるべく先入観を持たずに、途中で口を挟まず最後までとりあえず聞けばよいのです。(はい、自分にも言い聞かせています)
本物の「象」はあなたが思っているようなのと違うよ!と相手を説得したい欲求は控えて、今相手には「象」がそう見えているのなら、そのことを受け入れるしかない時だってあります。
「象」の見え方が違うというだけで相手とケンカをして、分かれてしまうのも悲しいもの。人は皆あなたと同じ「象」の見え方(捉え方、考え方)する訳ではないことを教えてくれる人なのかもしれない。あなたにもう少し謙虚になることを
教えに来てくれたのかもしれない。
もちろん、ただ黙って聞くばかりではなく、自分にとって真実と思うことを相手に伝えても良いです。「私はこう思う」「私にはこう見える」というふうに。相手を否定や批判せずに。
同じ象なのに、いろんな感想を持っているわたしたち。ちがう感想を持っている人と対話を交わすことは居心地の悪いこともあるが、対話を交わすことにはきっと意味があるはず。
今日も地に足をつけてゴキゲンにお過ごしください♬
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